ジェイル・ブレイザーズの象徴だったザック・ランドルフがカンファレンスファイナルに進むチームの大黒柱になることを誰が想像できただろうか。ブレイザーズ時代にはマリファナ所持、婦女暴行の容疑など素行を問題視されたランドルフ。バスケットボール以外の問題を抱える選手はそのままリーグから姿を消していく場合が多く、ザックもその一人かと思われた。しかし、2009年グリズリーズに移籍したランドルフは驚きの変化を遂げている。
昨期ウェスタンを制したサンダーを抑えカンファレンスファイナルに駒を進めたメンフィス・グリズリーズ。今季は優秀なアウトサイド、ベテランが揃い全体的なチームバランスが向上したが、ザックとマーク・ガソルのインサイドが発揮する影響力は郡を抜いている。両選手はインサイドマンでありながら高いハンドリング能力と広いシュートレンジを持ち、それでいてパワーは折り紙付き。高さ、パワー、スキルを兼ね揃えたこの2人が揃うグリズリーズは現在リーグ最強のインサイドと言えるだろう。また2人のビッグマンはオフェンスだけでなくディフェンスでもグリズリーズの堅守を支えている。
以前のザックしか知らない人間はこの段階で疑問に思うだろう。「ザック・ランドルフがディフェンス?」。ニックス時代ボールを入れると二度と戻ってこないことから"ブラックホール"と呼ばれ、また、まったくディフェンスに力を入れないことで知られていた彼が、グリズリーズ移籍後はディフェンスでも力を発揮しているのだ。また周囲にパスをさばくようになり、元々ハンドリング能力に長けていたためチームオフェンスは円滑になった。そしてオフェンスでは見た目とは裏腹な柔らかなシュートタッチとムーブで20点近い平均得点を稼いでいる。何よりチームを救うのはリバウンド。なんと今季はオフェンスリバウンドでリーグ1位の本数を獲得した。
"チームを勝たせることのできない選手"と呼ばれたランドルフは入団当時「人は僕のことを勝者でないと言う。でも僕だって勝ちたいんだ」とコメントした。自己中心的と言われたプレーも"勝ちたい"という思いからであり、長く続いた渇望の中でその形が変化したのだと思われる。次戦はカンファレンスファイナル。チーム史上初となるNBAファイナルに向けたランドルフの躍動は2013年NBAプレーオフのハイライトになるだろう。
ザックに精神的余裕が生まれたことのわかる一場面。鬼の形相で乱闘に発展するかと思いきや「いいファールだ!お互い頑張ろうぜ!」とでも言っているのでしょう。マット・バーンズも思わず苦笑。これで一気にザックファンになりました(笑)
接触の多いインサイドですが、今のザックはクリーンなプレーで一生懸命戦う印象があります。高く飛ばない分早く何度も飛ぶのがオフェンスリバウンドの秘訣ですね。ロッドマンにリバウンドスタイルが似ています。何が良いかってポジション取り!重心移動が非常に上手く、動きを止めにくい上下のリズムで身体を当てています。この押し方を118kgにやられたら止めれる選手はそういないでしょう。頑張れディーボー!これは応援せざるえないプレー!
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