2013/12/10

PART.41 Mr.NBA

$ブザービーターのブログ

現代NBAのアイコンと言えるスーパースター、コービー・ブライアント。アキレス腱の完全断裂で暫くNBAを留守にしていたが、2014年12月8日のラプターズ戦で遂に復帰を果たした。

2012-13シーズン、大型トレードの結果成績不振に苦しむレイカーズで、コービーは目覚ましい活躍を見せていた。平均で30点近い得点を稼ぎ、毎晩のようにビッグショットを決めて見せ、名門レイカーズの誇りを体現していた。

毎試合誰よりもハードに戦うコービーの姿を見て心を震わせる一方、「このままではいつか怪我をする」と多くのファンが感じていた。そして2013年4月17日、34歳の肉体は遂に悲鳴を上げた。

トップからドライブしたコービーの身体が不自然に崩れ落ちファールがコールされた。暫く立ち上がれず、苦悶の表情で左足を抱えている。会場が不安にどよめく中、コービーは何とか立ち上がり一度ベンチに戻った。

足を引きずりながらも歩いているコービーを見て、そのときは大事に至らなかったのだと判断した。アキレス健断裂を経験した人間なら分かることだが、あれは歩くどころか、歩くことなど頭に浮かびすらしない怪我である。激痛と、糸の切れた人形のようにだらりとした足。本来はそうなる。しかし彼は、足を引きずりながらもフリースローラインに向った。

その試合はシーズン終盤で、プレイオフ枠に入るか入らないかの瀬戸際にいたレイカーズが絶対に落とすことのできないゲームだった。スコアは2点ビハインドの接戦。ファールを受けた後怪我等でロッカールームに下がると、相手チームがそのときコートにいる選手の中からフリースローを打つ人間を選択できる。コートには「hack a howard」の餌食となっているドワイト・ハワード。コービーが下がれば相手は間違いなくハワードを選択してきただろう。

ふくらはぎの力が伝わらない足で、彼は何の力で歩みを進めたのか。NBA選手は普通の人間ではないが、アキレス腱を切ってプレーを続けられる、また続けようとした選手を他に知らない。やはりコービー・ブライアントはNBAの中でも別格だということを強く理解した。

苦痛に顔を歪めることなくフリースローを放ち、レイカーズを同点に引き上げ、彼はコートを後にした。

「コービー・ブライアントのプレースタイルは気に入らない」なんてことを言う人間も少なからずいた。しかし、彼の怪我を嘆かない人間はいなかっただろう。彼のバスケットボールに対する愛は他者に伝わっていた。

復活したコービーを擁するレイカーズは現在ウェスタン同率10位。まだまだ希望を捨てるような順位ではない。チームにマッチするのにまだ時間は必要だが、コービー・ブライアントは常識の通じない人間。彼ならきっとやってくれるだろう。


アキレス健がぶった切れたことはありますが、僕なんかと比べてすいませんって感じでした(;´Д`)間違いなくコービー伝説の1ページに刻まれたシュートですね。やはりスーパースターは心を動かします。頑張れコービー!

0 件のコメント:

コメントを投稿