NBAの選手の殆どはアメリカ人であり身体の作りが我々とは異なります。その最たるものとして「身長」があり、身長200cmはNBAでは当たり前。そんな巨人たちがひしめき合うNBAで4度の得点王に輝いたアイバーソンの身長は183cmでした。(NBAの登録身長はシューズを履いた状態で計測される。サイズの基本となる1inchは2.54cm。かつ身長の低い選手はサバを読むため実寸はさらに低いことになる。定説では恐らく175~178cm)この身長で運動能力の高い選手は日本でも少なくないでしょう。これが日本で彼の爆発的な人気を生んだ理由の一つです。
しかし何よりの魅力は、身を焦がす程の闘争心。2001年のイースタンカンファレンスファイナル、ミルウォーキー・バックスはアイバーソンに対し激しいファールを行います(肘を顔に当てにいったスコット・ウィリアムスは今なら一発退場。)。ペイントエリアに入る事への恐怖感を植え付ける作戦でしたが、その後もアイバーソンは恐れることなくドライブし得点を量産していきました。そしてシリーズが決まる第7戦、レイ・アレンの腕がアイバーソンの顔を打ち口内から多量の出血。出血が確認されればゲームには出場できないNBA。このゲーム中に血が止まる怪我ではないと判断したアイバーソンは、審判からそのことを隠すために血を飲みながらプレーを続けたそうです。その闘志に導かれシクサーズはバックスを破り、1883年以来となるNBAファイナル進出を決めました。
画像でわかる通り、とても飲み続けられるような出血量ではありません。それでも戦う、それでも諦めない。その頑強なハートで世界中のバスケットボールファンを魅了したシクサーズの名選手です。
0 件のコメント:
コメントを投稿