今季三連覇を目指す王者マイアミ・ヒート。キング・レブロンは衰えを感じさせないプレーぶりだが、ウェイドは度重なる故障に悩まされ、ボッシュは存在感が薄いと言われがち。昨季のファイナル第7戦はダンカンに約30得点を許し、自身は0得点5ファールと散々な数字だったのもボッシュの印象に繋がっているかもしれない。
しかし、どうにもクリス・ボッシュを甘く見過ぎてはいないだろうか。今回は過小評価されがちなボッシュの様々な面をご紹介したい。
昨季ファイナル第7戦のボッシュの数字は散々だったが、あれはボッシュが悪かったわけではない。ファイナルの舞台におけるティム・ダンカンが圧倒的過ぎたためだ。今でこそ年齢による衰えを感じるダンカンだが「史上最高のパワーフォワード」の名は伊達ではない(だしかにダンカンが好きだが、えこひいきじゃないぞ!)。0得点はたしかにいただけないが、シーズンを通して見ればどちらが上とは言い難い働きをボッシュはしていた。
スパーズの方針のもと昨季のダンカンは欠場が多かった。それに対しボッシュは殆どシーズンフル出場。シーズン終盤こそクリス・アンダーセンを獲得したが、それまでマイアミのインサイドはオフェンスもデイフェンスもボッシュに頼る一方だった。仮にダンカンとボッシュを入れ替えたなら、恐らくマイアミはシーズン最高成績を納めることは出来なかっただろう。あのタフなシーズンを大きな怪我なく支えられたボッシュは、それだけで価値のある選手と言える。
ボッシュの人間性にも注目したい。プレースタイルからも感じられるが、ボッシュは器用な人間ではない。ダンクをして着地した後必ず決まった足の順番でしか走り出さなかったりする(左右の足の前後がボッシュの中で違うと、一回跳んで足を入れ替える)。その代わり一生懸命プレーする熱いハートの持ち主だ。熱い選手というと情熱を向ける方向を間違えて審判や相手選手に食ってかかるのが殆どだが、ボッシュには方向を間違えない内面に向う熱さがある(外に熱いのがチャンドラーやハワード、内に熱いのがボッシュ、どっちにも熱いのがマイケル・ジョーダン。そんなイメージです)。
以前紹介したバティオケで気取らずに歌うボッシュ。レブロンやウェイドのインタビュー中によく後ろでふざけているボッシュ。写真共有サイトに投稿している写真も微笑ましいものが多い。スポーツなので数字や結果は重要だが、選手の人間性もエンターテイメントの一環なのがプロスポーツではないだろうか。ボッシュに限らず、選手の人間性にも目を向ければNBAがさらに楽しくなるでしょう!
ボッさんの個人的写真たち。家族が多い。【リンク】
レブロンのフェイスカバーで遊ぶボッシュ。
後ろでふざけるボッシュ。わりと多い。
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