2013/06/11

NBA雑談 PART.20 元スター高卒選手たち

ブザービーターのブログ ブザービーターのブログ

2013 NBA FINAL 古豪サンアントニオ・スパーズvs王者マイアミ・ヒート
第1戦を接戦の末勝利したのはスパーズ。スパーズのターンオーバーが「4」に対しヒートは「9」と、ターンオーバーの数が勝利の要因となった。レギュラーシーズンの平均ターンオーバーが1桁のチームなど存在しないことから、このシリーズのレベルの高さが伺える。それ故に、第2戦はターンオーバーを犯したスパーズが終盤に大差をつけられる展開となった。3Qの終わり際に突然10点、4Qには20点と点差は広がり、ポポビッチHCも早々に主力を下げ次戦への準備を始めた。両チームともベンチを温めていた控え選手が出場時間を得ることとなったたが、その中にいた元スター選手を紹介しておきたい。

今シーズンにウィザーズから王者マイアミに移籍を果たしたラシャード・ルイス。高校卒業後アーリーエントリーでNBA入りし、2004-05シーズンにはオールスターに選出された元スター選手だが、彼のNBAキャリアのスタートは決して華々しいものではなかった。
トップ15位を予想される選手が集められる「グリーンルーム」の座席にルイスは座ることとなったが、1巡目にルイスを指名する球団は現れないという予想外の結果となった。2巡目32位でシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)から指名を受けたが、ルイスは悔しさと嬉しさで涙を流した。その屈辱が彼をオールスター選手へと成長させたのかもしれない。
208cmの身長に加え、頭の上に高く掲げるシュートフォームの打点は高く、さらにクイックリリースのためシュートを防ぐのは難しい。長身ながらキャッチ&ジャンプでシュートを放つ異色のシューターであり、マジック時代はCのドワイト・ハワード、ゲームメイクが出来るPFのヒデュ・ターコルーなど個性的なメンバーとの相性が良く2009年にはNBAファイナルにも進出した。しかし翌2010年にはウィザーズにトレードされ存在感を失っていったが、今シーズンヒートと2年契約を結び優勝を目指すメンバーの一員となった。

中国リーグからNBAに戻りスパーズの一員となったトレイシー・マグレディ。今シーズンをもって引退するのではと囁かれる元スーパースターは、不本意な形ながら長年突破できなかったプレーオフ1回戦を突破し初のNBAファイナルの舞台に立った。
2年連続得点王、6年連続オールスター出場と、日本でもマグレディのファンは少なくないだろう。全盛期は絵に描いたようなスコアラーであり、オフェンスバリエーションの幅が非常に広かった。特に印象的なプレーはライナー型の軌道を描く3Pシュート。高いジャンプでリングに匹敵する高さから放つスタイルに強く惹きつけられたことをよく覚えている。
ルイスと同じくアーリーエントリーでラプターズに指名されNBA入りしたものの、ルーキー時代は同チームで活躍したビンス・カーターの影響もあり目立つ場面は少なかった。徐々に存在感を見せ始めたマグレディだったが、ボールの保持についてゲーム中カーターと口論になる場面もしばしばあり、エースであることを求め2000年マジックに移籍。そこからスコアリングマシーンとして大量得点を重ねたが、チームを勝たせることはできなかった。2004年にロケッツに移籍したが腰の故障が年々悪化。2009年には膝の手術で残り試合を全て欠場し、それから1年以上かけてリハビリをすることとなった。復帰以降も怪我での欠場が相次ぎ、今シーズンはNBAチームと契約できず中国リーグでプレー。何の因果か、35秒で13得点のNBA記録を打ち立てたゲームの相手だったスパーズとプレーオフ前に契約を結んだ。

どちらも全盛期を過ぎた元スター選手だが、残してきた記録と可能性を感じるだけに油断ならない。特に33歳のラシャード・ルイスはヒートの戦力となる可能性が大いにあるため、今後のゲーム展開によっては重要な場面でも出場機会を得られるかもしれない。


バスケットボールに詳しくない人でも知っている35秒13得点のゲーム。バスケットボールにおける「個」が起こす奇跡。この時のT-macには間違いなく神が宿っていました。相手は現在所属しているスパーズというのは不思議な巡り合わせですね。


少し上体を反らせてシュートを打つためブロックが難しい。ヒートはちょっとしたインサイドマンのつもりで補強した感はありますが、やはりルイスが活きるのはシューターとしての起用ではないかと思います…。

0 件のコメント:

コメントを投稿